ローリングストーン・転がる石

突然の方丈記。

ゆく河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。淀みに浮かぶうたかたは、かつ消え、かつ結びて、久しくとどまりたる例しなしー。

 

すべては移り変わるのよ、はかないのよ・・・という無常観や、わび、さび と解釈する向きもあろうが、私はそうではないと思う。

 

西洋には

A rolling stone has no moss.という諺がある。

hasがgathers のこともあるが、コロコロころがる石には苔が生えないということだ。

方丈記とこの転がる石<ローリングストーン>が私の中ではいつも重なる。

A rolling stone has no moss には転がってばかりいてはなんの利益もホンモノも手に入れられないから、おちつきなさいよという戒めとしての解釈もあれば、

常に転がって動いていれば、新しい刺激を得て、いつもワクワク生きていける・・という解釈もある。前者はイギリス、後者はアメリカ風の解釈だというのは言い得て妙である。

方丈記の「もとの水にあらず」というフレーズは、いつも私を激励する言葉だったし、これからもそうだと思う。

明日のすべては昨日と違うんだから・・・そう思って今まで生きて来た。

よくてもわるくてもローリングストーン、転がる石でありたい。

転がる石でなければ、文化など守れないし育めない。

音楽も美術も祭りも、その歴史の流れを守りながら未来へ継承し、転がっていればこそ、新しいモノを生む原動力を生み、発見もあろうというものだ。

とはいえ、苔は美しい。

苔むすことの美学はたしかにある。

老いたからこそ見えるものがあまりにも多い昨今、

シワも白髪もなんだか愛しい・・・・

加齢も老化もうけとめながら、それなりに転がり続けることができればいいな、と思う日曜の朝である・・・・。

 

あら、どうしたワタシ?!採点作業で疲れたか。

 

何気取ってんのかしら、恥ずかしい!

シワも白髪も大問題なんですから!

さ、グズグズ言わずに

陣中見舞いの美味しそうなパンをいただくことにします。

 

よい一週間でありますように!