葡萄に思う

葡萄は種があるから嫌いだという人が多い。

 

種がないことで大きく販路を広げたはずだ。

皮も食べられることでさらに販路を広げたことは間違いない。

 

だが

1000円をくだらない大粒の大房。

1房3000円が普通。5000円もある。6000円もある。

どうなんだろう。

 

わが家も全員がこの種無しの皮も食べられる贅沢葡萄に目がない。

だが

秋刀魚が1匹100円になって大喜びした直後の果物売り場での絶句。

 

迷った挙句、地元北海道は余市産の葡萄3種類を買った。

1房350〜500円程度。

種があるのかと聞かれて答える。

葡萄だから種はあるさ。

皮は食べられる?

葡萄だから食べられない。

 

文句あるか!

 

この余市の葡萄はおいしい。

自宅で開いている勉強会のデザートに添えたところ

みなさん、懐かしいと笑顔。

 

わすれていた酸味。

濃い味。

種の周りに美味しさがつまっているのさ。

 

甘さと大きさにこだわりすぎてはいまいか、日本の果物。

どこまで消費者を甘やかしてくれるのか。

皮くらい、種くらい出せますが・・・

甘やかされたらとことん甘えるのが消費者。

 

ああ

 

古い品種は美味しい。

 

いつのまにか原種が消える。

 

生物多様性を大声でうたいながら

なんだかなあ・・・

 

でもね、高い葡萄もたしかに美味しい。

でもね、でもね、と葡萄を食べるたびにぐずぐず言いたくなるのです。